か弱いナット・・・
2024年06月10日
どうもです!
オーナー様はあまり見かけることのない
大きなパーツを支えている部品について
今回はお話させて頂きます。
突然ですが、上の画像のパーツが何だかお分かりになる方は
居られますでしょうか?
実はこのパーツ、既に役目を終えているものなのですが、
こちらはこの部分のパーツになります。
この画像でも、かなり分かり難いかもしれませんが、
エンジン下部のサスペンションサブフレームにはめ込む
樹脂ナットと呼ばれるパーツです。
このパーツはエンジンアンダーカバーを支えている
スクリュー、ネジですね。
これを受け止める部分となります。
アンダーカバーが装着されるとこのようになります。
タッピングスクリューと呼ばれるネジを
この樹脂で出来たナットで固定します。
車体側には横長の各穴があり、この部分にはめ込みます。
樹脂故にネジの締め付けが強いと穴が大きくなってしまい。
気を付けていてもオイル交換やその他の整備で
アンダーカバーを外したり付けたりと繰り返すと
タッピングスクリューなのでネジ山に個体差があります。
その為に樹脂は必然的に広がって緩くなってしまいます。
アンダーカバーもそこそこ重量がありますので、
この部分が傷んだままだと外れてしまう事も御座います。
このようなお粗末なと敢えて言いますが・・・
固定方法は他メーカーの車両では、目にすることはありません。
やはりボルトか或いは専用の緩まない固定をして頂きたいです。
ですが、このような仕様なので定期的な交換をする必要があると
オーナー様は頭の隅っこにでも置いて頂きたいです。
同じタイプの仕様はV50あたりの車両から以降に使われています。
現在でも現行車両に使われていますので、
オイル交換の度に脱着の必要があるのなら、
この取付方法はメーカーに考え直して頂きたいですね。
それと、アンダーカバー繋がりでもう一つ。
FB系V60/S60だけのお話ですが、
このパーツ。
バンパーの下に付いてるエアーガイドと云う部品になります。
画像での隙間とラジエーターサポートを隠すためのパーツですが、
この取り付け方もはめ込んであるだけで、
実際に脱落して上のような状態になっているお車を見掛けます。
今回は脱落前に交換ですが、
これの原因も劣化や下回りを道路の縁石に当てたりすることで
爪部分が破損して保持出来なくなり脱落します。
画像をご覧頂くと、向かって右には引っ掛ける為の爪が有ります。
左の方は破損して無くなっているのが分かります。
実は、この一箇所だけでなくその隣も二箇所ならんで
爪がなくなっています。
もうこの状態になると走行風圧で外れてしまいます。
今回はオーナー様が早くにお気付きになられたようで、
アルミテープで補修されていましたので、脱落を回避出来ました。
FB系60は中古車市場でも多く出回っていますので、
車両の事が分かっていない状態で整備をされることも増えて来ています。
このパーツはラジエーターから冷却水を抜くときに外す必要が出ますが、
外し方を誤ると今回のように爪が折れてしまうことが有ります。
画像の突起も保持する為のものですが、
反対側から取り外すとこの突起が破損してないものがあります。
そのままで装着するのは脱落しますので非常に危険です。
そもそもの構造に難点があるとは思いますが、
そろそろ劣化も進行する年式でもありますので、
フロントバンパーの下を覗かれて、なにか垂れさがっているようなら
無理に付いているよりは外した方が安全ですのでご注意ください。
今回は新品に交換させて頂いたので安心です。
はい、今回はあまり良い話ではありませんでしたが、
走行中のパーツ脱落は非常に危険ですので、
我々が交換のおススメをした際は交換されるか、
取り外すかの判断をお願いしたいと思います。
TEL:072−887−3311
FAX:072−887−3312